About Idemoto-Kitamura Lab.
歴史
1989年4月笛木研究室に所属。
1994年4月小浦・笛木研究室に所属。
1997年4月小浦・井手本研究室になり、 2007年4月から井手本研究室、2014年4月から井手本・北村研究室となりました。
研究内容
電気化学および固体物理化学を基幹として、エネルギー関連、新素材関連の開発について、実際の実験とコンピュータによる理論解析との融合をも含めて、基礎から応用まで幅広く研究を行っています。
研究テーマとしては、高機能性酸化物(無機材料)を対象に、あらゆる実験的、理論的な手法を駆使して、物質の正体、本質を解明し、それをもとに高機能化の指針探索、新規材料の創出に取り組んでいます。
具体的には、電池材料としてリチウムイオン電池用,次世代電池(マグネシウム二次電池)用電極材料、固体酸化物形燃料電池用、リチウム全固体電池用電解質材料、不揮発性メモリーや圧電体などに応用されている強誘電体酸化物などを対象としています。
無機化合物の合成と物性およびリチウムイオン電池用,次世代電池(マグネシウム二次電池)用電極材料、強誘電体材料、燃料電池用固体電解質への応用
◎インターカレーション化合物、強誘電体材料、イオン伝導体の探索、合成法の研究・・・粉末混合法、共沈法、逆共沈法、ゾルゲル法、水熱合成法などにより合成し、必要に応じて焼成、アニール条件をコントロールし、種々の物質を創製する。
◎リチウムイオン電池用,次世代電池(マグネシウム二次電池)用電極材料、強誘電体材料、燃料電池用固体電解質の物性と特性・・・リチウムイオン電池用,次世代電池(マグネシウム二次電池)用電極材料、強誘電体材料、燃料電池用固体電解質の化学的性質と諸特性の関係を検討し、より特性の良い材料を探索する。
インターカレーション化合物、強誘電体材料、イオン伝導体、高温超伝導酸化物の探索および固体物理化学的研究
◎新規リチウムイオン電池用・次世代電池用電極材料、新規強誘電体酸化物、新規イオン伝導体の探索
◎多価イオンの平均価数の決定(キャラクタリゼーョン)・・・多価イオンの平均価数を分離決定して、物質中のイオンの価数、キャリヤ濃度、酸素量などの情報を得て、これらと各物質の物性、特性との関連を検討する。
◎酸素ノンストイキオメトイリー及び導電率の測定・・・リチウムイオン電池の正極特性、強誘電体材料の強誘電特性、燃料電池用固体電解質のイオン導電率および超伝導特性は酸素ノンストイキオメトリーに支配されるので、これらを酸素分圧、温度の関数として決定する。
高機能性酸化物材料の量子ビームを用いた構造解析、熱力学測定及び理論的解析
◎リチウムイオン電池用・次世代電池(マグネシウム二次電池)用電極材料、強誘電体材料、燃料電池用固体電解質について粉末中性子回折および放射光X 線回折測定を行い、その結晶構造、原子核・電子密度分布などを決定し、その物質の持つ物性、特性との関
連を検討する。さらに、中性子、放射光全散乱によるPDF 法および放射光によるXAFSにより結晶中の局所構造についても検討し、新たな知見を得る。これらの安定構造を検討する際に、第一原理計算、分子動力学計算を用いて、これらを実験結果と対比させながら検討し、物性の予測、物質設計を行う。
◎カロリ–メトリ–によって、リチウムイオン電池用,次世代電池用電極材料などのインターカレーション化合物や高温超伝導酸化物の安定性や物性に関連する熱力学データを求め、物質設計のための指針を得る。さらに電子密度分布、エネルギー準位、格子エネルギーなどを第一原理計算を用いて理論的に求め、これらの実験結果と対比させながら、物質設計を行う。
予定表
理科大大学院入試
オープンキャンパス,
ゼミ合宿
電気化学会,
日本セラミックス協会
電池討論会,
固体イオニクス討論会
忘年会
中間審査(M1)
修論審査(M2)
応用物理学会,
電気化学会,
日本セラミックス協会
就職状況
年度 | D3 | M2 | B4 |
---|---|---|---|
2008 | - | NECトーキン(株) (株)フジクラ DOWAホールディングス(株) 本田技研工業(株) 沖電気工業(株) | ヤマハ発動機(株) 進学 7名 他 1名 |
2007 | - | (株)東芝 三洋電機(株) 日揮(株) 進学 1名 | 横浜市役所 進学 8名 他 1名 |
2006 | - | SONY(株) 2名 日本特殊陶業(株) サンケン電気(株) | エルナー(株) 進学 5名 他 1名 |
2005 | - | 三井金属鉱業(株) 長瀬産業(株) (株)タムラ製作所 東京エレクトロン(株) 日本ケミコン(株) 東洋アルミニウム(株) | 厚生労働省 (株)ネクスウェイ (株)トーメンデバイス 進学4名 |
2004 | - | 東光(株) 太陽誘電(株) 日本ブレーキ工業(株) (株)GS YUASA エルナー(株) | (株)エンプラス 進学 4名 |
2003 | 富士ゼロックス(株) | (株)サンギ (株)エビナ電化工業 東京エレクトロン(株) セイコーエプソン(株) オーベクス(株) | 日清食品(株) 進学 6名 |
2002 | - | ソフトブレーン(株) 林テレンプ(株) JT(株) 富士通QD(株) | 富士通Sol(株) 進学 6名 |
2001 | - | NECエレクトロニクス(株) コニカミノルタ(株) | 横浜ゴム(株) (株)DTS 進学 5名 |
受賞歴
光機能材料研究会 奨励賞
発表者 戴 逸飛
発表題目:固体電解質材料NASICON型Li1.5Al0.5Ge1.5-xMx(PO4)3の第一原理計算を用いた安定構造と電子状態の解明 受賞者と共著者の所属: [東理大創域理工:戴 逸飛, 石橋 千晶, 北村 尚斗, 井手本 康]
光機能材料研究会 奨励賞
発表者 千田 いろは
発表題目:Mg二次電池正極材料αMgCo2-xMnxO4-(1-α)Mg(Mg0.33V1.67-yNiy)O4 (x=0.5, x=0.6 : y=0.1, x=0.5, y=0.15)の電池特性および結晶構造の組成依存
受賞者と共著者の所属: [東理大創域理工:千田 いろは, 石橋 千晶, 北村 尚斗, 井手本 康]
粉末冶金協会2023年度秋季大会 優秀講演発表賞
発表者 千田 いろは
発表題目:Mg二次電池正極材料0.3MgCo2-xMnxO4-0.7Mg(Mg0.33V1.67-yNiy)O4(x=0.5、 0.6 : y=0.1)の電池特性および結晶構造の組成依存
受賞者と共著者の所属: [東理大創域理工:千田 いろは, 石橋 千晶, 北村 尚斗, 井手本 康]
GOMD 2023 ポスター賞
発表者 佐藤 柊哉
発表題目:Synthesis of permanently densified SiO2 glass by hot compression
受賞者と共著者の所属: [東理大創域理工:佐藤 柊哉, 小原 真司, 北村 尚斗, 井手本 康]
第68回(平成25年度)日本セラミックス協会賞 学術賞
受賞者:井手本 康
題目:量子ビーム,熱力学測定を駆使した高機能性酸化物の特性発現機構の解明
第8回日本セラミックス協会フェロー表彰
2023年6月7日
井手本 康副学長らの研究がACS Applied Energy MaterialsのSupplementary Coverに選出
受賞者
創域理工学部 先端化学科 教授 井手本 康(副学長)
創域理工学部 先端化学科 准教授 北村 尚斗
創域理工学部 先端化学科 助教 石橋 千晶
掲載論文
Rate Dependence of the Average Crystal Structure and Electronic Structure of 0.5Li2MnO3–0.5LiMn10/24Ni7/24Co7/24O2 for a Lithium-Ion Battery Positive Electrode Material in Steady State
ACS The Journal of Physical Chemistry C Supplementary Coverに選出
選出者 副学長 井手本 康, 創域理工学部 先端化学科 准教授 北村 尚斗, 創域理工学部 先端化学科 助教 石橋 千晶
掲載論文:Investigation of Stable Structures and Electronic States of Spinel-Structured MgCo2–zNi0.5MnAlzO4 (Z = 0, 0.3) as Cathode Materials for Magnesium Rechargeable Batteries Using First-Principles Calculations
本学教員らの研究がACS OMEGA Supplementary Coverに選出
選出者 副学長 井手本 康, 創域理工学部 先端化学科 准教授 北村 尚斗, 創域理工学部 先端化学科 助教 石橋 千晶
ACS OMEGA Supplementary Cover
https://pubs.acs.org/cms/10.1021/acsodf.2022.7.issue-50/asset/acsodf.2022.7.issue-50.xlargecover-3.jpg
日本電子材料技術協会 2022年度第59回秋期講演大会 最優秀賞
発表者 藤田 陸人
発表題目:(K,Na)NbO3Li4SiO4-Li3PO4系固体電解質材料の合成と導電特性
受賞者と共著者の所属: [東理大理工:藤田 陸人, 石橋 千晶、 石田 直哉、北村 尚斗、井手本 康]
粉末冶金協会2021年度秋季大会 優秀講演発表賞
発表者 小幡 和登
発表題目:(K,Na)NbO3系強誘電体の強誘電特性、結晶構造のK,Na組成比依存および多価数金属置換効果
受賞者と共著者の所属: [東理大理工:小幡 和登, 石橋 千晶、 石田 直哉、北村 尚斗、井手本 康]
Physica Status Solidi Back coverに選出
選出者 副学長 井手本 康, 創域理工学部 先端化学科 准教授 北村 尚斗, 創域理工学部 先端化学科 助教 石橋 千晶
Physica Status Solidi Back cover
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/pssb.202070043
日本セラミックス協会 第33回秋季シンポジウム ベストプレゼンテーション賞
発表者 嶋 航汰
受賞者と共著者の所属: [東理大理工:井手本 康、嶋 航汰, 石田 直哉、北村 尚斗]
電気化学会フェロー
2020年3月6日
13th Pacific Rim Conference of Ceramic SocietiesにてBEST POSTER AWARDを受賞
受賞者 : KOITABASHI Yuiko, ISHIDA Naoya, KITAMURA Naoto, IDEMOTO Yasushi
受賞題目 : Operating temperature dependence of average, local and electronic structures in the charge-discharge process of 0.4Li2MnO3-0.6LiMn1/3Ni1/3Co1/3O2 using quantum beam and first principles calculation
電気化学会関東支部
第27回講演会・夏の学校 優秀ポスター賞
受賞者:田代美智
発表題目:Lix(Ni,Mn)O2の結晶・電子構造と電池特性
受賞者と共著者の所属: [東理大理工:田代美智, 北村尚斗, 井手本康]
日本中性子科学会 第8回年会 ポスター賞
受賞者:小谷 浩隆
発表題目:(Bi,Pr)4Ti3O12系強誘電体における平均・局所構造の組成、熱処理依存
受賞者と共著者の所属: [東理大理工:小谷浩隆, 北村尚斗, 井手本康]
日本化学会 電気化学ディビジョン 化学電池材料研究会
第22回講演会・夏の学校 優秀ポスター賞
受賞者:関澤央輝
発表題目:Lix(Ni,Mn)O2の結晶・電子構造と電池特性
受賞者と共著者の所属: [東理大理工:関澤央輝, 北村尚斗, 長谷川卓哉, 井手本康]
電気化学会 第75回大会 学生ポスター優秀賞
受賞者:植木健一郎
発表題目:Liイオン電池正極活物質LiCo1/3Mn1/3Ni1/3O2における平均・局所構造と電池特性の合成条件依存
受賞者と共著者の所属: [東理大理工:井手本康, 植木健一郎, 北村尚斗]
日本化学会 化学電池材料研究会
平成19年度 化学電池材料研究会 夏の学校ポスターセッション 優秀ポスター賞
受賞者:杉山朋正
発表題目:SOFC用固体電解質La0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.2-xCoxOy(x=0, 0.085)の酸素ノンストイキオメトリー、結晶構造と導電率の関係
受賞者と共著者の所属: [東理大理工:杉山朋正, 北村尚斗, 井手本康]
材料技術研究協会 第13回論文賞
受賞者:井手本康先生、小浦延幸先生
発表題目:強誘電体の結晶構造,物性と強誘電特性の組成,熱処理依存
受賞者と共著者の所属: [東理大理工:井手本康, 宮原孝弘, 小浦延幸] [Argonne National Laboratory:J.W.RichardsonJr.,C.K.Loong)]
Material Technology, 23(5),322-335 (2005)に掲載
電気化学会 第73回大会 学生ポスター優秀賞
受賞者:松井貴昭
発表題目:合成法の異なるリチウム二次電池正極材料Lix(Co1/3Mn1/3Ni1/3)O2の電池特性と物性,結晶構造,熱力学安定性の関係
受賞者と共著者の所属: [東理大理工:松井貴昭, 井手本康, 小浦延幸, 宇井幸一]
日本化学会 化学電池材料研究会
平成17年度 化学電池材料研究会 夏の学校ポスターセッション 優秀ポスター賞
受賞者:松井貴昭
発表題目:リチウム二次電池正極材料Lix(Co1/3Mn1/3Ni1/3)O2の物性,熱力学安定性,電池特性のLi組成依存
受賞者と共著者の所属: [東理大理工:松井貴昭, 井手本康, 小浦延幸, 宇井幸一]
社団法人日本セラミックス協会 2002年度 JCerSJ優秀論文賞受賞
受賞者:井手本康先生, 佐藤雄平, 小浦延幸先生, J.W.RichardsonJr.C.K.Loong, 竹内謙先生
発表題目:Sr1-xBi2+xTa2O9-δ(x=0,0.2)強誘電体の結晶構造と強誘電特性に及ぼす熱処理の影響
Effect of Heat Treatment for Crystal Structure and Ferroelectric Properties of Sr1-xBi2+xTa2O9-δ(x=0,0.2)
受賞者と共著者の所属: [東理大理工:井手本康, 佐藤雄平, 小浦延幸]
[Argonne National Laboratory:J.W.RichardsonJr.,C.K.Loong] [東理大基礎工:竹内謙]
J.Ceram.Soc.Japan,110(9),859-866 (2002)に掲載